東京で真っ当なワインバーを探す
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東京で真っ当なワインバーを探す

東京では良質なワインをいとも簡単に入手することが出来る。 だったら、本格的なワインバーだって簡単に見つかるはずなのだが...。

「ワインバー」と称する店は数あれど、その多くは、いざ訪れてみると、店内がテーブル席で埋め尽くされていたり、カウンター席が皆無だったり、しまいには、分厚いメニューがあったりで、一体ここは本当にワインバーなのか?と驚かれた方も多いのではないだろうか。シャーロック・ホームズを気取らずとも、これらの店は単にワインを供しているレストランに過ぎないということは明白である。じっくりテーブル席で食事を楽しみならばワインを飲みたいというのならば、これで問題はないだろう。だが、バーに行ったのならば、敢えて食事をオーダーするまで私はフォークもお箸も見たいと思わない。

何はともあれ、よいワインバーというものは、ワインをボトルだけではなくてグラスでも供する店だ。もちろん、ちょっとしたおつみみは欲しいが、少なくとも店の外観はバーらしくあるべきだ。これは、無理難題のように聞こえるかもしれないが、何とかこの条件に合うバーを数件見つけることが出来た。以下に紹介する店は、ワイン1杯とおつまみ一品を楽しむために気軽に立ち寄れる店で、予算は2,000円以下である。

バール&エノテカ インプリチト
恵比寿と西麻布の間の閑静な立地に位置するバール&エノテカ インプリチト。やわらかい琥珀色の灯りに包まれたこの店は、多くのイタリアワイン愛好家を魅了している。日替わりのワインリストには、8種類の赤ワイン、4種類の白ワイン、様々なスパークリングワインが載っている(1杯750〜1,800円)。月ごとに、スタッフがお勧めのワインを店内で紹介し、ワイナリーの代表者が軽いレクチャーを行うこともある。スタッフは頻繁に入手困難なワインを開けて試飲させてくれる。

比較的裕福な客層で占められた店内でヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノを飲んでいると、どっぷりとヨーロッパの雰囲気に浸ることが出来る。おつまみはサラミ、チーズ、シーフードマリネのような軽いもののみ。ディナーをきちんと食べたい気分ならば、螺旋階段を下って、姉妹店のオステリア・スプレンディドへ向かえばいい。この店では、ワインと相性のいい丁寧に調理されたイタリア料理が食べられる。[ レストランのデータ]
MARUGO
MARUGOのリラックスした雰囲気のインテリアはマンハッタンを彷彿とさせるが、スタッフ全員が蝶ネクタイにベストで給仕しているのは、まさに東京スタイル。だが、少々ゆるい雰囲気の外観でこの店を判断してはいけない。サービスは、礼儀正しく、気配りが効いていて、しかも重苦しくない。約15種類のワインをグラスかボトルで選ぶのもいいが、ラトゥールかムートンを経費で落とす誘惑にも駆られてしまうかもしれない。フランス産のワインが多く、特に頻繁にアップデートされているお勧めワインリストのほぼ半分はフランス産のビオワインで占められている。

オリーブ、アンチョビとアボカドのカナッペやチーズの盛り合わせ等のおつまみは、500円から。素朴な味わいのトリッパのシチューやクリーミーポーク、鴨のレバーパテ等の料理は、700円程度。もっとボリュームがあるものを食べたいのならば、ラムチョップのグリル、パスタ或いはピッツアがお勧め。毎月5日は、店名「MARUGO」に引っ掛けて、高級ブランド、「Margaux」をフィーチャーした特別ワインセレクションが楽しめる。[ レストランのデータ]
バル・ガポス
バル・ガポスは優良店である。何しろ、1,500円もあれば、ティント(赤ワイン)かブランコ(白ワイン)を一杯と、美味しいタパスが一品か二品オーダーできるのだから。突き出しで供される削りたてのグラーナ・チーズは、次のオーダーを思案しながら、つまむのにぴったり。ドリンク・リストには、15種類のスペインワインと共に、様々なシェリー酒も用意されている。

カウンターの後ろの黒板に書かれている日替わり料理メニューもいいが、この店の定番メニューもなかなか美味である。スタッフド・マッシュルームは、陶器のお皿でジュージュー音を立てながら運ばれてくる。ほんのりトマトソースがかかった生ハムのコロッケもいい出来だ。濃いオレンジの壁に彩られ、フラメンコの音楽が流れる店内は、スペインムードたっぷり。[ レストランのデータ]
スタンドバー・マル
酒屋、立ち飲みバー、カジュアルな定食屋。バーマルは、人によって様々な使い勝手ができる便利な店だ。酒棚を見渡して、もし気に入った銘柄があれば、開栓料として、わずか500円を払うだけで、試飲出来る。ちょっと一杯ひっかけに隣の立ち呑みバーに立ち寄るのもいいし、もっと寛げる雰囲気の2階で飲むのもいい。ワインは、自家製サングリアを入れて約16種類。寒い時期にはホットワインもある。

腰を落ち着けてシグリオをグラスで飲みながら(言うまでもないが、グラン・リゼルバではない。だが、たった450円なのだから文句は言うまい)、スペイン風と和風のタパスをつまんでみる。ずらりと並んだ塩漬け肉、ガーリックオイルで風味づけしたマッシュルームのソテー、放し飼いのチキンのグリルと新鮮なシーフード等々、おいしい料理がリーズナブルな価格で供されている。 イスラエルのYarden Golan Heights Wineryによるカベルネソービニョンと、イベリコ豚のグリルやアントルコート(両あばら骨の間の肉)ステーキを合わせて、本格的なディナーモードに突入するのも楽しい。下北沢風スタイルのお洒落な若者、サラリーマン、八丁堀の地元の人たち等々、様々な客層がいい感じで混ざり合っている店内のフレンドリーな雰囲気は、この店の料理やお酒と同様に非常に心惹かれるものがある。[ レストランのデータ]
by メリンダ・ジョー